昼の一時、関西テレビ(8チャンネル)で「ライオンのごきげんよう」という番組をやっている。小堺氏が司会で、ゲストは様々なお題の書かれたサイコロをふり、その出た目でその日のトークを決める、という番組だ。

 おそらく全国ネットなので知らない人はいないと思われる。「何が出るかな、何が出るかな……情けない話、略して〜(客席)なさばなー」ってのは有名だろう。

 その番組に稲川淳二が出ていた。

 そう、「怖い話」の人だ。

 そして狙ったように(というか、サイコロの面すべてが「怖い系」の話だったが)「涼しい話」の面が出る。

 淳二、張り切る。

 スタジオの照明が落ち、「怖いですよ」オーラが立ちこめる。

 そして淳二は口を開いた。

 わかんねえ。

 何言ってるのかさっぱりわかんねえ。

 あまりにも早口であるということ。それから、口の中でもごもごと喋るということ。それらの相乗効果で、本当に何を喋っているのか聞き取れない。会場も微妙な反応だ。だって、いくら「怖いオーラ」を出しても、何を喋っているのか、理解できないのだから仕方がない。

 ようやく話が終った。

 会場、反応なし。

 小堺「さあ、早く照明あげて!怖いから!」

 ナイスフォロー。

 稲川氏はいつもあの調子の喋り方だ。話を聞くのに、大変な注意力がいる。

 それは「怖い話」をする芸人である彼にとっては、「話をじっくり聞く」という点では、確かにメリットになっているかもしれない。

 しかし、聞き取りにくい話し方をするのでは、エンターテーナーとしては失格であると思う。

 早くオチが言いたい。しかし、そのオチを急ぐがゆえに、一人空回りになっているのが原因なのかもしれない。

 芸人だけに限らず、この「オチを急ぐ」というのは普通の人にも見受けられることであり、他人事として傍観している場合ではないと思う。

 

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